【8/12(月・祝)まで】小畑健展NEVER COMPLETEに行ってきて「美」を堪能してきました

【8/12(月・祝)まで】小畑健展NEVER COMPLETEに行ってきて「美」を堪能してきました

今回は映画のレビューではなく、先日行ってきた小畑健先生の個展が素晴らしかったので紹介させていただきます!

「ヒカルの碁」「DEATH NOTE」「バクマン。」など数々のヒット作を生み出している小畑健先生の画業30周年記念(!)の個展です。
実のところ、私は「ヒカルの碁」「DEATH NOTE」は読んでいたものの、それ以降の小畑先生の作品になかなか触れる機会がありませんでした。
しかし、昔から何と言っても繊細で綺麗な小畑先生のイラストには憧れを持っていましたので、この個展のことを知ったとき「行くしかない!」と足を運びました。
一言で言うと、思い切って行って良かった!!

もし、行こうか悩んでいる方が居たら、是非時間を作って行ってほしいです。
812日(月・祝)まで開催されていますので、以下レビューを読んでいただき興味を持っていただけたら幸いです。

開催概要

【名称】画業30周年記念 小畑健展NEVER COMPLETE
【場所】アーツ千代田3331
【会期】2019713日(土)~812日(月・祝)
【開場時間】午前10時~午後5
【ホームページ】 https://nevercomplete.jp/

「ヒカルの碁」が私の少年漫画の入り口

少しだけ思い出話をさせていただきます。
私は小さい頃は「りぼん」「ちゃお」など少女漫画ばかり読んでいて、少年漫画は自宅に置いてあった「SLAM DUNK」を読んだことがあるくらいでした。
そんな時、買い始めたのが「ヒカルの碁」でした。
それまでの少年漫画のイメージは、もっと画風が荒っぽく女の子が共感できるようなストーリーじゃないということでした。
しかし、「ヒカルの碁」を買うという経験によりそれが間違っていたことが分かり、私の中の漫画の世界が一気に広がりました。
「ヒカルの碁」は私の少年漫画の入り口と言っても過言ではありません。

開催場所のアーツ千代田3331

開催場所は末広町駅から徒歩1分の「アーツ千代田3331」。
この日はとても暑く、少し歩いただけでも汗だくでした…。
少し場所が分かりづらく、思っていたより小さな会場でした。

夏休みで子どもが多いことを懸念していましたが、世代は20代~50代くらいが多いように感じました。
さすが、30年もやっているとファン層も幅広いのですね。
「小畑先生マニアじゃないとアウェイかな」なんて心配もしていましたが、会場内の会話を聞くと漫画を全て読んでいない人も居たようでほっと一安心でした。

3部構成「Manga」「Illustration」「Never Complete」

この個展は3部構成となっており、それぞれ小畑先生の魅力が詰まっています。

ZONE1:「Manga」

このセクションでは、「ヒカルの碁」「DEATH NOTE」「バクマン。」からの名シーンの原稿を見ることができます。
本物の原稿を見る機会なんて滅多にありませんので大興奮です。
線の表現、トーンの使い方、キャラクターの表情、構図、文字指定、あ、ここ修正してる…なんて見始めたら楽しくて楽しくて…。
そして、周りの皆さんも細かい表現をじーっくり見るので、原稿を見る列がなかなか進みません(笑)
これは平日じゃなかったら大混雑だったかもしれません。

「ヒカルの碁」はヒカルの佐為への切ない想いが伝わってくるし、
DEATH NOTE」は原稿全体で訴えてくるオーラがすごいし、
「バクマン。」は個性豊かな登場人物の表現方法が面白い。

小さい頃は漫画家になることを夢見ていた時期もありましたので、その時のワクワク感が蘇ってきました。

ZONE2:「Illustration」

このセクションでは、連載漫画の扉ページ、単行本カバーなどの色鮮やかなカラー作品を集めています。
コピックで描かれたイラストの数々、本当に美しかったです。
私は、一度コピックに憧れたことがあり数本買ってみましたが使いこなせなくて挫折した経験があります。
デジタルと違って失敗したら塗り直せないし、グラデーションも難しいし…。
だから、本当にコピックで色塗りしているのか?と疑いたくなっちゃうくらい、小畑先生のカラー作品は素晴らしかったです。
(ところでコピックって値段が高いからちょっとした気持ちでたくさん揃えられないのが辛いですよね)

ここでも「DEATH NOTE」のイラストは異彩を放っていた気がします。
小畑先生の綺麗なイラストにフィットしているのでしょうか。
綺麗ゆえの怖さというものまで感じられ、物語の世界観に引き込まれる感じがしました。
他の人にも生で見てほしいなぁ。

ZONE3:「Never Complete」

このセクションでは、「自分に満足したことはほとんどない」と語る小畑先生が、今後の目指すものの片鱗を見ていきます。

まず目に入るのは、現在連載中の「プラチナエンド」の原画資料が一面に貼られている壁。
膨大な量に圧倒されます。
キャラクター構成、ネームなど作品が出来上がっていく過程が見られるのですが、飽くなき探求心がこちらにも伝わってきます。
漫画を作るってこういうことだ、クリエイターって本当にすごい、と気が遠くなるような思いでした。
また、資料の中に混ざっているスケッチ(おそらく小畑先生としてはさらっと描いたであろう)も恐ろしく美しくて見とれちゃいます。

また、「プラチナエンド」に関わるイラストにカラーをつけていく過程を定点カメラで映している映像も流しているのですが、これがずーっと見てられます。
コピックで少しずつ、少しずつ、少しずつ、丁寧に、丁寧に、丁寧に、色を重ねており、1枚の絵だけでもとんでもないパワーがそこに込められているのだと思い知らされました。

この映像を観て思い出したNHKの番組があります。(今は放送終了しています)
色んな漫画家さんのペン先をひたすら観る「浦沢直樹の漫勉」という番組です。
繊細なペン先からイラストが完成していく過程は何だかこっちまで緊張しちゃうのですが、漫画家さんのこだわりが伝わってきて、非常に面白いのです。
今でもホームページには映像が載っていますので、気になる方は是非検索してみてください。

こんな風にプロの現場を目の当たりにできることは本当に貴重で、出来上がった作品もより一層輝いて見えました。
今後もきっと小畑先生は自分に満足することなく、素晴らしい作品を生み出していくのだと感じました。

グッズ販売

展示の終わりに、グッズ販売をしているショップがあります。
そこまで大きいショップではないですが、定番のグッズは一通り揃っている感じです。
(クリアファイル、ポストカード、Tシャツ、トートバッグ、ポスターなど…)
私は図録を購入しました。
帰ってからも小畑先生のイラストを楽しんでおります。

最後に…

他にも当日販売500円で3分間原画を直接手に取って見ることができる貴重なイベント「額縁のない原画鑑賞会」もあるようです。
毎日見られる原画が違うとのことです。
私は何だか恐れ多くて申し込みできませんでした…(笑)

とにかくたくさん「美」に囲まれて癒されました。
私ももっともっと上手にイラストが描けるようになりたいと創作意欲も湧いてきました。
今では、骨太なストーリーの漫画が増えてきましたが、やはりそのベースには上手なイラストがないと読者を引き付けられないと思います。
それを可能にしたのが小畑先生のイラストだと思います。
今後の小畑先生の活躍が本当に楽しみです。これからも応援します!

本当はこの個展に行った勢いで関連作品全部大人買いしたいところでしたが、そこまでの出費は痛いので止めました(笑)
代わりに、気分だけでもと思い、TSUTAYAで実写版映画「DEATH NOTE」の全編/後編を借りて帰りました。
まだまだ余韻に浸っております…。

お時間のある方は是非小畑先生の美しい作品を堪能してみてはいかがでしょうか。