「リアル・スティール」感想|ロボット映画だけど人間味のある熱い親子の王道ストーリー

「リアル・スティール」感想|ロボット映画だけど人間味のある熱い親子の王道ストーリー

ブログを始めてから1ヶ月が経ちました。
最近は、皆さんにどんな映画を紹介したいかなぁと日々考えているのですが、そこで気付いたのは「私は王道ストーリーが好きだ」ということでした。
テーマの重い映画から日常生活の問題点を考えたり、人間のドロドロした内面に目を向けたり、俳優さんの凄みのある演技を堪能するのももちろん好きですが、鑑賞後数日はその重さを引きずることが多いのです。
だから、映画を観たあとにハッピーな気分になったり、清々しい気持ちになったり、心があたたかくなったりする王道ストーリーは、私が映画を観続ける上ではとても大切な存在になっています。
今回は、ロボットを通して親子関係を築き直していく王道ストーリー「リアル・スティール」を紹介します。


1.あらすじ
2.感想(ネタバレなし)
・ロボットへの愛着が湧く演出
・ヒュー・ジャックマンの熱い演技はやはり良い
・ダコタ・ゴヨの表情豊かな演技も良い
3.感想(ネタバレあり)
・マックスとATOMの類似性
・最後の試合は一緒に汗をかいてしまう
4.まとめ


1.あらすじ

2011年公開
・監督:ショーン・レヴィ
・出演:ヒュー・ジャックマン、ダコタ・ゴヨ、エヴァンジェリン・リリー 他

2020年、人間の代わりに高性能のロボットたちが死闘を繰り広げる「ロボットボクシング」が流行して、人間のボクシングはすっかり廃れてしまった。
将来ボクサーとして有望視されていたチャーリーもボクシングを続けることができなくなり、中古ロボットを操りロボットボクシングで賞金稼ぎをすることで生計を立てていたが、なかなか上手くいかず借金が膨らむばかりであった。

ある日、元恋人が亡くなったと連絡を受け、自分の息子である11歳のマックスの養育権について話し合うことになった。
元恋人の姉であるデブラとマーヴィン夫妻はマックスを養子として受け入れたいと申し出ていた。
チャーリーはその夫婦が裕福だと気付き、夫マーヴィンに「夫婦で夏の旅行に行く間自分がマックスの面倒を見て、その後あなたたちに養育権を渡すから、代わりに10万ドルを払ってほしい」と取引を持ち掛けた。
取引は成立し、夏の間チャーリーとマックスは一緒に過ごすことになった。
マックスは金の取引があったことに気付き二人は険悪な雰囲気になるが、チャーリーがロボットボクシングをしていると知ると興味を持ち始める。
その後、スクラップ置き場で見つけた旧式ロボット「ATOM」をきっかけに、二人の関係が少しずつ変わっていく。

2.感想(ネタバレなし)

88点。
ヒュー・ジャックマンとダコタ・ゴヨの演技が素晴らしく、更にロボットの試合シーンも迫力があります。男のロマンが詰まった作品です。

ロボットへの愛着が湧く演出

この映画では、ロボットボクシングで闘うロボットがたくさん出てきます。
基本的に闘ってボコボコ、バラバラになってしまうロボットが多いのですが(笑)それでもきちんと各ロボットの見た目や能力に個性を持たせることを忘れていません。
チャーリー(ヒュー・ジャックマン)が元々所有していた「アンブッシュ」が壊され、新たに入手した「ノイジーボーイ」は、色んな国を回った結果日本用にカスタマイズされたものだったり(詳細は見てからのお楽しみ)、頭が二つあるロボットがあったり、それぞれのロボットのカッコよさを感じるだけでも楽しいし、愛着が湧いてきます。
その中で、息子マックス(ダコタ・ゴヨ)が見つけた「ATOM」は元々スパーリング用ロボットでした。
このATOM、相手の動きを真似することで闘いを学ぶシャドー機能がついていました。
顔を傾ければATOMも顔を傾ける。ジャンプすればATOMもジャンプする。
そんな動きを真似するATOMを見ていると、表情のないロボットだけど何だか可愛く見えてくるんですよね。

また、この映画を製作する上でもちろんCGも使っていますが、実際に何体かロボットを製作して映画に登場させているようです。
実際にその場にロボットがあるというだけで、俳優の演技もだいぶ変わってくると思います。
ちなみに、私はATOMに電源をつけたときのマックスの演技がとても好きです。

ヒュー・ジャックマンの熱い演技はやはり良い

X-MEN」シリーズ、「レ・ミゼラブル」、「グレーテスト・ショーマン」、等これまで数々の役を熱演してきたヒュー・ジャックマンですが、今回はボクサーの道を断たれ自暴自棄になって借金を背負うというとんでもないダメ親父を演じます。
しかし、マックス・ATOMと共に過ごすうちにだんだんと父親としての気持ちが芽生え、そして更にはボクサーとしての情熱も再び現れてきます。
そんなヒュー・ジャックマンの熱い演技…やはり非常にかっこいい。胸アツ。
丹念に作り上げられた身体で闘う姿はボクサーとして説得力のある姿だし、彼の力強い声は観客の心を掴みます。
あんなにダメ親父だったのに、父ちゃんかっこいいじゃん…てなっちゃいます。

ダコタ・ゴヨの表情豊かな演技も良い

マックス役のダコタ・ゴヨ、彼の演技も見所の一つです。
母親を亡くし、その上ダメ親父と過ごすことになり、マックスはチャーリーに対して最初は反抗的な態度を取ります。
しかし、ひとたびロボットボクシングに関わると一気に少年の顔に戻ります。
このキラキラ・ドキドキした顔がとても可愛いです。
ATOMを持ち帰り、綺麗にして、カスタマイズしていく過程で、マックスはずっと興奮が冷めず時間があっという間に過ぎていきます。この集中力は誰にも止められません。
そんなマックスの姿を見て、「ああ、昔はこんなこともあったなぁ」と自分の幼少時代を懐かしく思うと同時に、大人になってこんな夢中になることは滅多にない現状が少し寂しく感じます。
また、ロボットボクシングを通して、マックスのチャーリーを見る目がだんだん憧れに変わっていく感じも好きです。

そんな可愛いダコタ・ゴヨですが、現在19歳で筋肉ムキムキの青年になっているそうです。
最近はあまり映画に出ていないようなので残念です。

3.感想(ネタバレあり)

マックスとATOMの類似性

スクラップ置き場で崖から落ちそうになったときに、マックスはATOMの手に引っかかって助かりました。
最初は命の恩人だから持ち帰りましたが、次第にマックスはスクラップ置き場に捨てられていたATOMに父親から捨てられた自分を重ねていたのではないでしょうか。
だから、王者ゼウスを所有しているファラ・レンコヴァからATOM20万ドルで買いたいと申し出があったときも、自分は同じようにはしないと決意して絶対ATOMを手放そうとはしませんでした。
反面教師で行動できるマックスはかっこいいですね。
個人的に、ATOMとマックスの同じ青い瞳は二人の兄弟のような繋がりを演出するもののように感じぐっと来ます。

最後の試合は一緒に汗をかいてしまう

チャーリーは「俺はこんな男でしかない」と言っていて、借金していた男たちから襲われたときもこれ以上マックスと居てはダメだと、マックスをデブラ・マーヴィン夫妻のところへ帰すことを決意しました。
帰ることを嫌がるマックスはチャーリーに「俺に何してほしいんだ」と聞かれ、泣きながらこう言います。

「僕のために闘ってほしいんだ」

散々ひどい思いをさせてきたと思っていたのに、チャーリーに謝罪を求めることもなく、闘うことを望んでいたのです。
子どもは物事をシンプルに考えるから、大人がはっとするような予想外のことも言いますよね。
これだから子どもが出ている映画は観るのを止められないです。

チャーリーは覚悟を決めてWRBWorld Robot Boxing)の大会で世界チャンピオンのゼウスに挑戦することにしました。
この最後の試合が本当に一緒に汗をかくような白熱した試合です。
圧倒的なゼウスの強さの前でも諦めず、何度も立ち上がり、相手にもダメージを与えて、ファイナルラウンドまで持ち堪えます。
最終的にはATOMの音声機能が故障したためシャドー機能を使ってチャーリーがATOMを操作し、ゼウスも色んな機能が故障してタク・マシドがマニュアル操作をして闘うことになります。
ロボットボクシングなのに、最後は人間VS人間というのが面白いですね。
こうなれば元ボクサーのチャーリーが有利なのは明白です。
ギリギリまでゼウスを追いつめることができましたが、残念ながら時間が足りずATOMは判定負けをしてしまいます。
しかし、二人がお互いのために闘う姿は観る人たちに力強く映りました。
だからこそ判定負けしても会場からは「みんなのチャンピオンだ」と言われます。
そこで誇らしげにしているマックス、本当に良い表情をしていました。

4.まとめ

ヒュー・ジャックマンもかっこよさ、ダコタ・ゴヨの可愛さ、ロボットボクシングの大迫力、どれを取っても素晴らしい作品です。
重い映画ばかり観て疲れてしまったときは、この作品のように清々しい王道ストーリーで心をリフレッシュしてはいかがでしょうか。